茂呂御陣より罷越兵粮并馬のかいれう、其外かい取度由、いか様之手引頼候共、一駄ハ不及申、一俵なり共、不可出、若出候ハゝ、荷馬を取へし、此儀、松山根小屋之足かる衆心ニ入、見まハり、かたく可申付、但、陣衆へ者、一さい少之義なり共、いろうましき者也、以上、

寅 八月十六日[「長則」朱印]

松山根小屋足かる衆

本郷宿中

→戦国遺文 後北条氏編 2013「上田長則朱印状写」(武州文書所収比企郡要助所蔵文書)

天正6年に比定。

毛呂のご陣より来た者に兵糧と飼葉その他を買い取りたいと言われても、いかなる手引きだったとしても、一駄はいうに及ばず、1俵であっても出してはならない。もし出されてしまったら、荷馬を奪うように。このことは、松山根小屋の足軽衆は心に留め、見回りを堅く申し付ける。但し、陣衆には僅かたりとも間違いがあってはならない。

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