『信長研究の最前線』
『信長研究の最前線』(2014年・洋泉社)は、最新の研究成果を織り込んだという前書きがあるので一読。『桶狭間』に言及した章があるものの従来説のおさらいだったので特にコメントはない。 ただ、今川氏が関係する部分でとても疑問 …
『信長研究の最前線』(2014年・洋泉社)は、最新の研究成果を織り込んだという前書きがあるので一読。『桶狭間』に言及した章があるものの従来説のおさらいだったので特にコメントはない。 ただ、今川氏が関係する部分でとても疑問 …
森田善明氏の著(歴史新書y) 。 端的に述べてしまうと、史料を読む機会の少ない読者には危険な内容である。一次史料を使ってかなり踏み込んだ解析を行なっているのだが、あくまで相対的な仮説に過ぎない。 史実・真相・真実と書かれ …
山室恭子著・講談社学術文庫。結論から言うと、 絶対的な名著なので、時間があるならこのサイトを見るよりこの本を買うべき! である。ぜひご購読を。 私事ながら、このところ本業がずっと多忙を極めており、書店に顔を …
著者は梅沢太久夫氏。神田の三省堂で購入。まつやま書房という東松山の地元で『比企双書』として出版している。 内容は本格的で、関東戦国史を調べる際にとても重宝するだろう。私はじっくり読もうと思う。 そもそも上田氏は権現山挙兵 …
桐野作人著・アスキー新書。史料ベースできっちり構成されている。とはいえ『関ヶ原前夜』と比較すると、二次史料の多用が目立つ。興味深かったのは、小早川秀秋の家臣である稲葉正成・平岡頼勝が、徳川家康側近の山岡道阿弥・岡野江雪斎 …
上杉輝虎の視点から関東出征を描いている。概ね合っていると思うのだが、後北条・今川を中心に調べている身からすると色々疑問がある。 ●氏真の塩荷抑留について永禄11年と比定しているが、永禄11年12月18日に駿河方面斥候とし …
『記憶の歴史学』(金子拓著・講談社メチエ選書)を半ばで止め『戦国北条五代』に切り替えていたが、再び読み進めている。 これはかなり挑戦的な内容だ。文献史学では、普通一次史料を疑わない。しかし、現代でもよくある事だが、記憶と …
とりあえず新たに仕入れた記述を備忘。 北条改姓は1523(大永3)年に氏綱から行なわれたが、氏康は大永5年まで伊勢姓のまま(100頁) 北条氏照は1555(弘治元)年足利義氏元服式で氏康と共に登場するのが史料初見(168 …
1991年に刊行された、中公新書・高橋崇著の1冊である。今でこそ厳密な史料第一主義の新書も増えてきたが、当時としては異色なほど史料にこだわっていた。安倍氏と清原氏という東北在地勢力と、関東・東海の武士団を率いた源頼義・義 …
本書(洋泉社新書y・盛本昌広著)は、戦国時代の合戦は具体的にどのように行なわれたか、を判りやすく解説した内容である。出陣の準備から行軍、食料や武器の調達方法、陣中生活の決まりから退陣方法までを網羅している。たとえばどこか …