Happy Birthday,Mr.Dickens!
文豪チャールズ・ディケンズは1812年2月7日にイギリスの軍港ポーツマスで誕生した。今日はその200回目の記念日なので、少し語ってみる。 彼は分冊形式で安く販売される連載小説の名手だった。英国史上初の大衆作家であり、勃興 …
文豪チャールズ・ディケンズは1812年2月7日にイギリスの軍港ポーツマスで誕生した。今日はその200回目の記念日なので、少し語ってみる。 彼は分冊形式で安く販売される連載小説の名手だった。英国史上初の大衆作家であり、勃興 …
ロジャー・ライダーフッドという悪役が登場する。この人物は最初の章から完全な小悪党として出てきているが、何とも捕らえどころないキャラクターに思える。物語が始まる前に彼は収監されている。どうも強盗殺人をしたらしい、という設定 …
ディケンズの小説はどの作品も我が家のように寛げる空間だ。ページをめくると馴染みの顔ぶれがいつも迎えてくれる。世情が騒がしい昨今、どうしても読みたくなって気に入りの3作品からこれを選んだ。 ディケンズが完結させた長編として …
醜悪な殺人を描いた、ある意味著名なパート。ディケンズがこの殺人部分を晩年に何度も朗読のモチーフに選んでいる。個人的には、ドストエフスキーの「悪霊」はこの件に着想を得たように思う。ただ、仲間内の殺人が冷酷なものであったに …
4読目になる。この作品は『クリスマス・キャロル』の次に有名な作品で、映画化・アニメ化も何度かされている。しかも、ディケンズにしては短い作品となるために、ストーリーも割合忠実に映像化可能だ。 前回読んでから5年ほど経過 …
ことのついでに、DVDも観てみた。映像になったのでストーリーを端折っているのは仕方ないとして、全体はよくできている。主演のデイヴィッド役が、物語の最後でものすごくディケンズに似てきたのが感動的。「なるほどそれでこの役者 …
いよいよ大団円となる最終巻だが、ちょっとご都合主義が目立つ。ミコーバー一家・ペゴティ一家をオーストラリア移民でハッピーにしてしまうのが強引だし、ユライア・ヒープとモティマーを珍妙な監獄に入れて披露しているのも微妙に違和 …
物語のテンポが一気に上がってくる第3巻は、エミリーの駆け落ちから幕を開ける。幼馴染の漁師ハムとの結婚を控えた彼女は、その寸前にスティアフォースと逃亡してしまう。上昇志向のあるエミリーは、家族に愛着を持ちながらもチャンス …
中盤の若干中だるみというか、伏線をゆるゆる張っているような感じの2巻目。表面上物凄く好人物のスティアフォースが絶好調で2面性を発揮している(1読して結果を知っているので尚更感じるのだろうけど)。そして、デイヴィッドは熱 …
第2読目となる。この作品はディケンズの前期と後期を画するもので、彼の自叙伝的な内容となっている。主人公デイビッドをダニエル・ラドクリフが演じたDVDが、ラドクリフ主演の映画『ハリー・ポッター』に便乗して日本で発売されて …