7月
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人名表記
このサイトで扱う場合の人名は、極力実名で統一しようと考えている。なぜこのことを書き立てるかというと、通説で通りのいい名前は実名ではない場合があるためである。
たとえば上杉謙信・武田信玄。
『上杉謙信』という名前は最後に出てきたもので、上杉家の養子となる前、彼は長尾景虎だった。上杉の名前を貰う際に、上杉憲政の『政』を貰って政虎となる。その後、将軍足利義輝の『輝』が貰えるようになるとさっさと『輝虎』に改名している。 武田信玄の場合も、実名は晴信。将軍足利義晴から名前をもらっている。甲斐武田家が当主に代々使っている通字は『信』。晴信の父親は信虎、祖父は信昌。晴信は将軍から名前を貰った特殊な当主であると判る。また、彼の嫡男は義信。将軍家の通字である『義』を使えたという点で、これもまた特殊な人間であると判る。こうやって実名で把握していくと、義信廃嫡後の当主候補勝頼が、何故武田家の当主として認められにくかったのかが、名前で判るようになる。
こういった事情を考えて、なるべくタイムリーな名前で呼ぼうと思っている。 そして、名前にこだわる理由はもうひとつある。 このページで取り上げる人物は、通説の人物像と異なる場合がある。先入観を排除するという意味でも、通称は避けようと考えている。