尊札快然ニ奉存候、仍自京都■御使節富左被参、氏直大阪へ可罷移之由、御意之段被申、自境道同道、内府屋形へ移被申候、外聞実■、於我等式も、大慶此事ニ候、聞召不絶氏直所ヘ被仰届候、忝之由被申事ニ候、何様自是■■■者可申上候、此旨■然様ニ可奉得尊意候、恐々敬白、

五月十一日

 松田哲斎 直憲(花押)

高室院 御尊報

→戦国遺文 後北条氏編4301「松田直憲書状」(高室院文書)

天正19年に比定。

 ご書状快然に存じます。さて京都よりのご使節である富田知信が参られまして、氏直が大阪へ移りたいこと、ご許可があったとお知らせ下さいました。堺より道を同行して内府の館へ移るとおっしゃっています。外聞にしても実態にしても、私めにとっても大慶とはこのことです。要望はないかと絶えず氏直のところへお伺いいただき、ありがたいことだと申されています。何れにせよ、こちらから□□(お礼?)を申し上げるでしょう。このことはしかるべく尊意を得られますように。

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