急度申遣候、仍性海寺内事者、従先々諸役免許之儀候之条、今度那古野へ夫丸之儀、可相除之候、謹言、

天文七

十月九日

(織田達勝 花押)

 豊嶋隼人佐とのへ

 鎌田隼人佐とのへ

 林九郎左衛門尉とのへ

 林丹後守とのへ

→愛知県史 資料編10「織田達勝書状」(性海寺文書)

 急ぎ申し上げます。性海寺内のことは、以前より諸役を免除しているので、この度の那古野へ建築夫徴発も免除となります。

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3 comments untill now

  1. ❓ 「仍」が訳されていないのはなぜですか。

    ❓ 「内事」が訳されていないのはなぜですか。

  2. コメントありがとうございます。

    私が原文の下に置いているのは解釈なので、現代語の感覚から見て違和感があり、なおかつ文意に影響がないと判断したものは省略しています。「仍」は案件を区切る際先頭に記述する例が多いようです。この感覚は現代語にはなく、違和感があるため基本的には解釈から省いています(必要だと判断した場合は入れるようにしていますが)。

    「内事」は「仍性海寺内事者」の部分ですよね。「性海寺内の事は」と読んでいるので、解釈に織り込んでいます。「寺内」は寺領のうち寺に隣接したものだと理解しています。「内事」で1つの意味をなすのは見かけたことがないのですが、何か類例があるのでしょうか。

  3. ありがとうございました。

    「性海寺内事」は、寺領に属する人に対する課税・課役のことだと思っていました。