書状写

今川氏真、上杉輝虎に自身の駿河侵攻に合わせて信濃出征を要望する

急度啓達、駿州へ家康依出張仁、令同心、即向敵城候、累年申通之処、此節ニ候歟、自家康定委細雖可被申候、別而自分御合力、此時相極候、早々信州表へ御出馬、所希候、猶権現堂可有才覚候、恐々謹言、 七月十九日 宗誾 上杉殿 →戦国 今川氏真、上杉輝虎に自身の駿河侵攻に合わせて信濃出征を要望する

北条氏康、豊前山城守が某の治癒を行なったことを賞し秘蔵の太刀を与える

今度彼病者、療治手尽既事極処、以良薬得減気、打続本覆之形ニ被取成候、誠不思議奇特、於愚老大慶満足不過之候、  鎌倉様へも意趣具可言上候、於東国御名誉不及是非存候、 仍刀菊一文字、氏綱不離身致秘蔵候、此度進置候、猶遠山左衛 北条氏康、豊前山城守が某の治癒を行なったことを賞し秘蔵の太刀を与える

北条氏康、北条宗哲に、御前の病気が豊前山城守によって治癒されたことを報告

一昨日者遂面上候、仍御前御煩、一昨日朝より豊前療治被申候、彼薬相当、自昨日熱気散候、殊夜中今朝者、すきと能候、然ニ産之脈証自今朝出来、腰腹心も其分ニ候、無力御入候時分窮屈ニ候、雖然、今度之煩能時分得減気、不思議仕合候、祈 北条氏康、北条宗哲に、御前の病気が豊前山城守によって治癒されたことを報告

北条氏政、拘留された飯沼の足軽について北条氏照に申し送る

於幸嶋、飯沼足軽取候模様、彼足軽疾召寄候得共、煩故不及尋、今朝召出尋候、横曽根之市江罷越者ニ候之間、敵地通達曲事之由存、取由申候、然者兼日自幸嶋下妻通用往覆可押段、我ゝ不申付処、如此致候条、細ゝ不及糾明儀、早ゝ可返旨、申 北条氏政、拘留された飯沼の足軽について北条氏照に申し送る