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北条氏政、徳川家康に執り成しを求める

御札披見、本望候、抑今度之様子、案外至極候、已前以鈴木、氏直申達候キ、能ゝ初中後有御工夫、可然様ニ御取成専要候、何篇ニも氏直無表裏所、分明可被仰立事、年来之筋目此節候、悉皆貴老可有御指引候、恐々謹言、

十二月九日

氏政(花押)

徳河殿

→1987小田原市史 史料編「北条氏政書状写」(古証文五)

1589(天正17)年に比定。

 お手紙拝見し、本望です。そもそもこの度の状況は、思いもかけなったことの極みです。以前に鈴木によって氏直が申告していましたので、最初から最後までをよくよくお考えいただき、しかるべきようにお執り成しなさるのが大事です。どこから見ても氏直に裏表がないことは明白だと、仰せ立てられることは、今までの筋目はこのときにかかっています。全てあなた様の差配となりますように。

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