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史料の根本的な成立を考える

『記憶の歴史学』(金子拓著・講談社メチエ選書)を半ばで止め『戦国北条五代』に切り替えていたが、再び読み進めている。 これはかなり挑戦的な内容だ。文献史学では、普通一次史料を疑わない。しかし、現代でもよくある事だが、記憶と …

カメラとGPS

使い続けていたカメラがいよいよ10年落ちとなったこともあって、買い増した。 これまで使っていたのがカシオの初代Exilim、EX-S1。光学ズームはないしパンフォーカスだしマクロもダメだし画素数1.2メガだし、と殆ど玩具 …

ドラマ『清盛』を観て

NHKの大河ドラマ『清盛』が始まったので観てみた。大体この手の主人公は栄達するかその寸前で悲劇的な死を迎えるかのどちらかなので、平清盛という半端な死に様をどう描くのか興味があったので。 結果、初回冒頭で全体の方向性と結末 …

大虚院殿の事

『戦国北条氏五代』第一章伊勢宗瑞を読了。宗瑞の実年齢や火牛の計の虚構性など、新説がコンパクトにまとめられているのはよい。扇谷上杉氏との関係性もとても判りやすい。 氏時(大虚院殿)が享禄4年8月18日に死去。翌年の享禄5/ …

黄梅迷想

氏政室を追って、気付けば年を跨いで思わぬ所まで来てしまった。推論の上に幾重にも想像を重ねている。もうこの辺で閣筆しよう。その前に、私が自身の説明で矛盾を感じていた点を幾つか列挙しておく。 ・葬儀が小田原で行なわれたとする …

刊行日は割と重なる

『戦国北条五代』(黒田基樹著・戎光祥出版)が出版されていたので即座に購入。2005年に新人物往来社から刊行されていた『戦国北条ー族』を大幅に修正したものという。 ちなみに同社から昨年出る予定だった『織田信長の尾張時代』は …

携暦くん

出先で歴史系の調べ物をしていると、時系列の確認が面倒になる。Windowsだと『スーパー暦』というフリーウェアがあるのだが、これまでのケータイでは年号暦日をWikipediaで一々アクセスするのが億劫だった。 ということ …

氏政室自害の理由

氏政室が小田原で自害したのだという仮説を考えているが、何故彼女はその行為に出たのだろうか。実子は恐らく4人。当時7歳の国王丸(氏直)、6歳(?)の次子国増丸(源五郎)、4歳の氏房、1歳の直重がいた。幼い息子達を遺して命を …