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カテゴリー «思いつき»

武田信虎視点での追放劇

武田氏に関しては知識がないため、同時代史料ではなく、予めまとめられた書籍を用いた(『武田穴山氏』・『戦国のコミュニケーション』・『戦国大名の日常生活』・『武田信玄と勝頼』・『武田信玄(ミネルヴァ)』)。推測の部分が溶け込 …

今川義元が苛立った珍しい書状

今川義元という人物は、感情を殆ど表わさない。これは、彼の文書を網羅して読んできて判ったことだ。他の大名だと文面にもう少し癖が出てくる。誠実さお人好しぶりが如実に出ている今川氏真や、かっとなって威圧的な文面を頻発させる北条 …

真実は時の娘

2013年2月4日、世界中を驚かす速報が流れた。前年9月に英国レスターのとある駐車場から発掘された人骨が、1485年8月22日に32歳で戦死したイングランド王リチャード三世だと確定されたというのだ。この年ボズワース・フィ …

今川氏真の敗因推察

1561~3(永禄4~6)年の今川氏関連文書を細かく見ると、通説にあるような、父の弔い合戦もせず遊興に明け暮れていたという氏真の姿はどこにもない。むしろ、松平元康(徳川家康)の反乱で電撃的に奇襲された牛久保を確保しつつ、 …

今も昔も……

 アップする史料を来週から『戦国遺文 今川氏編』第3巻からのものに切り替える。  このところ生業が多忙を極めて史料解釈や記事が全く上げられない。図書館にも行けない状況で、手持ちの史料集だけで手一杯という体たらくだ。その一 …

究極の難文書 地名考察

史料を何度も見ているうち、最初の解釈の通りではないかも知れないと気づいた。 何方之押ニ候哉、  まず氏政はここで質問している。「押」というのは部隊を繰り出す部分を指す。この質問と文末「乍次申候」から考えて、出撃地点の決定 …

究極の難文書 問題編

このサイトでも度々紹介した鴨川氏の『武田信玄と勝頼』では、1通の複雑な書状を巡る謎を追う中で、古文書の基本的な機能を語る手法を使っている。それにあやかる訳ではないが、先日後北条氏での究極の難文書と思えるものに出会った。そ …

『覚悟を見届ける』

古文書を読み出してからやたらとアップしている。何だかサイトがとっつきにくくなるし、衒学的な雰囲気で余り好ましくないと時折思う。ではあるのだが、古人の書状がまた無類に面白い。こればっかりは止められそうにない。 まず、戦国時 …