判物

今度西国衆就出張、従最前参陣、河内守者北敵為備松山在城、掃部助者当地在陣、旁以肝要候、弥竭粉骨可被走廻候、本意之上、於駿甲両国之内一所可遣候、仍状如件、 天正十八年[庚寅] 卯月廿九日 　氏直（花押） 上田掃部助殿 同河 … 北条氏直、上田掃部助・同河内守の忠節を賞し、知行を充行うことを約す

「松田左馬助殿」 今度之忠信、誠以古今難有候、意趣紙面二不被述候、於達本意者、何之国二候共可渡遣候、於氏直一代、此厚志不可亡失候、時ゝ刻ゝ大細事共、異于他可懇切候、仍状如件、 天正十八年[庚寅] 六月十七日 　氏直（花押 … 北条氏直、松田直秀の忠信を賞す

去辰十二月九日、駿・甲之境錯乱之処、従其刻同心被官、過分相拘走廻候、殊巳二月朔日、穴山・葛山方為始、大宮城江雖成動、手負・死人仕出、還而失勝利引退候、同六月廿三日、信玄以大軍彼城江取懸、昼夜廿日余費、雖及種々行候、堅固相 … 今川氏真、冨士蔵人に、度々の戦功を賞し、暇乞いを認める

遠州河匂庄老間村寺庵方之事 一弐貫百五拾余　真蔵寺 一壱貫六百四拾余　長精庵 一壱貫四百七拾余　正福寺 一弐貫七百余　祥光庵 　以上八貫文余 右、去癸丑年、庄内地検之時、寺庵方雖改之、為本増外之由、門奈大郎兵衛申之条、如 … 今川氏真、遠江河匂老間村の寺領を定める

先年於衣之城依令忠節出置本給、并上野・広瀬逆心之刻於当城走廻之条、以広瀬領之内為新給令扶助之旨、任先判形畢、永不可相違、縦広瀬雖令赦免不可及異儀、守此旨弥可抽忠功者也、仍如件、 永禄三[庚申]年 七月廿八日 　氏真（花押 … 今川氏真、篠田弥五郎に、三河挙母城などでの戦功を賞し、所領を与える

今度右馬允殿就死去、跡職異儀有茂間敷之一札、家康被出候、任其判形、拙夫達而承候間如此候、若此上世上被申懸様共、岡崎任一札其旨可申候、此等之趣各江茂可被仰候、同右馬允殿御息涯分御上候様馳走可申候、一両年駿州ニ雖被留置候、跡 … 水野信元、牧野山城守、能勢丹波守らに、牧野右馬允の相続人について通達する

遠江国濱松庄内東漸寺領分田畠屋敷等事 右、飯尾豊前乗連為母菩提、停止棟別・反銭・諸役永令寄附云々、然処、去子年四月八日飯尾与松平蔵人令対面砌、鷲津本興寺江蔵人軍勢令乱入、其時彼寄進状於老師庵室粉先之由、只今以誓句言上之間 … 今川氏真、東漸寺に、飯尾豊前の寄進を改めて保障する

遠江国於引間領之内出置知行之事 右、父正俊年来別而令奉公云、殊去年飯尾豊前成敗之刻、捨身命令忠節云、為感悦之間、万疋永所宛行也、守此旨、弥可抽奉公之状如件、 永禄九[丙寅]年 四月廿七日 上総介(花押) 三浦与次殿 →戦 … 今川氏真、三浦与次に1万疋の所領を給す

彼書立之御人数十八人之分へ、為改替以新地如前々員数可出之筈、大肥与申合候上者、聊不可有相違、如此候也、仍如件、 三月十九 　松蔵 家康(花押) 牟呂兵庫助殿 千賀与五兵衛殿 同衆中 →戦国遺文 今川氏編2032「松平家康 … 徳川家康、牟呂兵庫助、千賀与五兵衛に、18名の所領替地を、大原肥前守とともに保障する

去酉年四月十二日岡崎逆心刻、自彼地人数宇利・吉田江相移之処、同五月廿日父平左衛門与重時并近藤石見守両三人、於三州最前令忠節、其以後飯尾豊前逆心之砌、遠・三忩劇之処、牛久保・長篠籠城刻、長篠江数度兵粮入置之、牛久保江数多人 … 今川氏真、鈴木三郎大夫、近藤石見守に、武功を賞し替地を給す