遠州河匂庄老間村寺庵方之事
一弐貫百五拾余 真蔵寺
一壱貫六百四拾余 長精庵
一壱貫四百七拾余 正福寺
一弐貫七百余 祥光庵
以上八貫文余
右、去癸丑年、庄内地検之時、寺庵方雖改之、為本増外之由、門奈大郎兵衛申之条、如前々為新寄進永令免許了、於向後郷中地検雖有之、此寺庵方者可相除之、并棟別・四分一諸役等、如年来不可有相違、弥勤行不可有懈怠者也、仍如件、
永禄元[戊午]年 閏六月廿四日
氏真(花押)
寺庵中
→戦国遺文 今川氏編1406「今川氏真判物」(祥光寺文書)
遠江国河匂庄老間村、寺庵方のこと。一、2貫150余 真蔵寺。一、1貫640余 長精庵。一、1貫470余 正福寺。一、2貫700余 祥光庵。以上8貫文余。右は、去る癸丑の年(1553(天文22)年)に庄内検地のときに、寺庵方が確認したとはいえ、『本増』を外したとのことで門奈大郎兵衛が申しているので、以前からのように新寄進として末永く免除する。今後においては郷中の検地があったとしても、この寺庵方は除外し、同時に棟別・四分一の諸役などは年来のとおり相違があってはならない。ますます勤行を怠けることがないように。