先日知り合いより、冷泉家主催の和歌についての講演会に誘われた。私が歴史好きなのを知っているので、打診してくれたようだ。しかし、残念ながら苦手なのである。クラシック音楽を聴くのと同じで、鑑賞すると猛烈な眠気が襲ってくる。生まれついての散文人間なのだと思う。

ところが、史料の読み込みで和歌が出てくることも多いのが悩みどころ。冷泉為和の日記に「河つらとハ今河家ニ禁也、同嶋も禁也、殊新嶋一段不吉」という意味深な表記が出てくる。川面・島が禁句であり、特に「新島」は一段と不吉だというのだ。謎の死を遂げた今川氏輝について、今川系図で「入水」とつなげられていることが思い起こされる。安倍川に出来た新しい中州で何かあったのか……。

という辺りで私の探求は終わる。何故なら、川面・島を禁句とするのがどの程度異常なのか不明なのだ。その時の歌も引用されているものの、アップ時の解釈文では完全に省略している始末。やはりある程度は和歌のたしなみがないと、今後どんどん厳しくなってくる予感がしている。

以前神保町にて掘り出した『戦国時代和歌集』(1944年・川田順著)を紐解いてみようかと思う今日この頃。

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