長篠之模様無心許之旨、節々被入芳札快然ニ候、去五日其表御旗本陣場ヘ打出之由候、遠州動之衆者、直二俣通長篠へ可出勢之旨、成下知候、然則勝利無疑候、吉左右自是可申越候、恐々謹言、
九月八日
勝頼(花押)
真田源太左衛門尉殿
→戦国遺文 武田氏編2172「武田勝頼書状」(福井県・真田家文書)
天正1年に比定。
長篠の状況が心もとないとのこと、折々でお手紙をいただきまして嬉しく思います。去る5日にその方面のご旗本が陣場へ出撃したとのこと、遠江国で行軍している国衆は、真っ直ぐ二俣を通り長篠へ出征の旨、指示を出しました。そしてすぐに勝利することは疑いがありません。吉報をこちらからお知らせします。