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今川氏真、武田晴信に、三河出撃への協力を依頼する

御帰陣之上早々可申之処、少取乱候而、遅々意外之至候、仍去年以随波斎申候之処、以一書承之候、得其意■■可申候、就御在陣■引非疎意候、只今存分以定林院■申候、於氏真聊無別儀候、将亦初秋至三州可出馬候、如兼約御合力候者、可為祝着候、此時御入魂偏憑存候、於様躰者付彼口上候、猶三浦備後守可申候、恐々謹言、

六月廿日

 氏真(花押影)

徳栄軒

→戦国遺文 今川氏編2726「今川氏真書状写」(国文学研究資料館所蔵徴古雑抄第二十五冊尾張三河遠江駿河伊豆甲斐相模武蔵下所収)

永禄5年に比定。

ご帰陣の上早々に申すべきところ、少し取り込んでしまい、遅くなったのは思いも寄らぬことでした。さて去る年に随波斎をもって申したところ、書状で承りました。その意を得て■■■申しましょう。ご在陣が(長引いた)のは疎かな気持ちからではありません。現在の考えを定林院から申しましょう。氏真においては少しも底意はありません。そしてまた初秋に三河へ出馬するでしょう。兼ねてお約束したようにご協力いただければ、祝着です。この時のご入魂をひたすらお願いします。状況についてはあの者の口上として付けます。さらに三浦備後守が申すでしょう。

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