最近になって知ったが、非常に趣旨の近しい論文が発表されていた。

「椙山之陣以来」にある「椙山之陣」は何を指すのか?
―竹井英文氏「その後の「杉山城問題」 」における批判に応える―
中西義昌・著

史学論叢第 44 号(別府大学史学研究会)

湯河原の「椙山」に着眼した点が私と同じであったが、竹井・斎藤の両氏が年次比定の考古学的根拠としていた『藤澤「編年案」』自体に信憑性がない点を指摘しており、大変興味深かった。

また、『山内上杉氏 (シリーズ・中世関東武士の研究)』(黒田基樹・戎光祥出版)が2014年5月に刊行されたが、その中に今回多く言及した竹井英文氏の論文「 戦国前期東国の戦争と城郭 「杉山城問題」に寄せて」が所収されている。従来は広く閲覧することが難しい研究機関誌でしか読めなかったものが、一般に公開されたことは喜ばしいことだと思う。ぜひご一読を。

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