(切紙)書出
右、佐竹衆寄来之由、注進候、覚悟之前ニ候間、抽而軽身命就走廻者、望之知行、可遣之候、下妻衆可為先勢候之条、彼衆討捕候者、当日之可為本意、各存其旨、尽粉骨可走廻者也、仍如件、
天正五年丁丑
九月十五日
氏繁(花押)
高井新八郎殿
→戦国遺文 後北条氏編 1945「北条氏繁判物」(大久保文書)
右、佐竹衆寄せ来たるとの報告がありました。覚悟の上のことですから、ぬきんじて身命を軽んじ活躍すれば、希望の知行はこれを与えましょう。下妻衆が先鋒をなすでしょうから、あの衆を討ち取れば本日の目的は達成となるでしょう。各自このことを知って、粉骨を尽くして活躍するように。