2005(平成17)年7月23日に発生した千葉県北西部地震の少し前、13時30分頃より立川市内の空き地(国有地)で雉が異様な鳴き方を始めた。

そこはフェンスで囲われていて、その前年から雄の雉が早朝よく鳴いていた。だが、その時は鶏に近いような声を頻繁に繰り返し、何事かと集まった5人前後の人間にも臆することなく鳴き続けた。私は箱根育ちで雉はよく見ていたが、それなりに用心深い鳥でこういう行動を見たことがない。間抜けな遭遇で大慌てしたり、人間は気づいているのに雉が気づかずにいたりは稀にあった。しかし人間との距離2メートル以内で鳴き続けるのは異常に見えた(最初に来たという人に聞いたところ、人が来る前から鳴き出してわざわざ通りのそばまで出てきていたという)。

上の画像がその時のもの。フェンスの網目にカメラのレンズを押し付けて撮影している。雉は15分ほどすると、のそのそと茂みに戻っていった。

この3時間後の16時35分に、地震が来た。立川市は震度3だったが、足立区では震度5強となった。ちなみに、都内最大の活断層である立川断層はここから800メートルぐらいの位置。

この手の話は「友達の友達……」というパターンが多いが、自分で直接見聞したことなので記事にしておこうと考えた。2011年3月11日のことを思い出してみるが、この頃は既に雉の鳴き声も聞こえなくなっていた。3時間前というパターンが同じであれば、11~12時頃に雉がどこかで鳴いていたのかも知れない。

※2011年7月15日、この空き地のそばで雌か幼鳥と思われる個体が目撃されている。ここ数年見かけなかっただけに、この情報に安堵した。

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