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今川義元、松平甚太郎に兄甚二郎の所領を与える

今度兄甚二郎構逆心、敵同意之処、為返忠申出之段、甚以神妙也、然者彼跡職知行等之事、如近年甚二郎所務宛行之畢、松井左近尉・山内助左衛門尉忠節同意之間、為同心相拘、可抽忠功者也、仍如件、

天文弐拾年

十二月十一日

治部大輔(花押)

松平甚大郎殿

→愛知県史 資料編10「今川義元感状」(観泉寺文書)

 この度、兄の甚二郎が逆心を構えて敵に同意したところ、返り忠をなしてこの件を申し出ました。とても神妙なことである。ということで、その跡職知行(遺産)などのことは、近年甚二郎が得ていたものを宛行なう。松井左近尉・山内助左衛門尉が忠節に同意しているので、同心として抱え、忠功にぬきんでるように。

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