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葛山氏元、長沢両人が牧野保成の知行を宛行なわれた件が解決すると予想

先日預御状候、祝着至候、御書中趣具承届候、長沢両人従屋形判形被出置候段、蒙仰候、就其来春早々有御参府、様躰可有御申候由尤候、理非之段者可為明鏡候間、屋形ニも紛有間敷候条、可御心安候、涯分我等も存分可申候、朝丹御奏者成候間、是又疎略不可有之間、令談合、御下之上者助言可申候、猶八大夫方可有伝語候条、不能詳候、恐々謹言、
十二月十五日
葛山 氏元 判
牧野出羽守殿 御参報

→静岡県史 資料編7「葛山氏元書状写」(松平奥平古文書写)

1550(天文19)年に比定。

 先日書状を預かりました。祝着の至りです。ご書中の要旨詳しく承りました。長沢両人が屋形より判形を出されたこと、仰せを伺いました。それについては、来年早々に駿府へ参上し状況を申し上げるとのこと、ごもっともです。事の理非は明確ですから、屋形に間違いがある筈もないので、ご安心下さい。私も可能な限り思うところを伝えるでしょう。朝比奈親徳が取り次ぎをしており、これもまた疎略になることはないでしょうから、話し合われて、駿府へ行く上は助言してくれるでしょう。さらに八大夫方にご伝言をお願いしましたので、詳しくは申せません。

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