尚以御祓并山桃・尉(熨)斗五把送給之候、目出度令拝領、態斗御初尾三十疋令進覧候、尚■ニも可申入候、
今度就合戦之儀、早々御尋本望存候、義元御討死之上候間、諸勢討捕候事、際限無之候、可有御推量候、就其立願之儀、委細御使与三郎殿江申候、聊不可有相違候、恐々謹言、
信盛(御書判)
六月十日
福井勘右衛門尉殿
御返報
→織田信長文書の研究 「皇大神宮御師福井勘右衛門尉宛佐久間信盛書状」
※皇大神宮は伊勢神宮のうち内宮を指す。
お祓いと山桃、熨斗5把をお送りいただきまして、ありがたく拝領しました。少々ではありますが、初穂料として300文を進上いたします。
今度の合戦について早速お尋ねいただきましたが、義元が討ち死にしました。その軍勢も数え切れないほど討ち取っています。その様子は推量ください。願掛けのことは、お遣いの与三郎殿に詳細をお聞きください。少しの相違もないようにお願いします。