豊受太神宮神主
早任先例、太神宮御葺萱料作所申分子細之事
右御萱料者、太神宮於天下異于他之条、自往古以勅命、正遷宮萱之国被定置者也、因茲去年夏自作所令注進之処、三州之儀雖為御合点、遠州之儀者、就浅間御造営無同心之由、神鑑 叡慮太不可然者歟、早於御裁許者、武運長久安全之御祈何事如之乎、仍所令啓達如件、以解、
永禄三年 五月 日
→愛知県史 資料編11 「伊勢外宮神主解状写」(松木文書)
先例にのっとって、太神宮の茅葺料金を申し付ける詳細について
右の茅葺料金、太神宮は他とは異なる存在である故に、古から天皇の命令で国家事業として遷宮(神社建替え)に行なうよう決められていたことである。ということで去年の夏から発注していたところ、三河国は了承したものの、遠江国は浅間神社(駿河一の宮)建築によって難しいとのこと。神や天皇の思し召しも及ばないものか。早く決裁が出れば、武運長久の祈りを捧げたい。