態令啓候、蔵人佐殿駿州一和之儀、以玉瀧坊申届候、成就於氏康令念願計候、併可在其方馳走候、恐々謹言、
五月朔日
氏康(花押)
酒井左衛門尉殿
→『小田原市史 史料編 中世2 小田原北条1』四八七号 「北条氏康書状」(里見忠三郎氏所蔵文書)
ご連絡いたします。蔵人佐殿が駿河と和睦する件ですが、玉瀧坊が用件をお届けします。和睦が成就することばかりを、氏康は念願しています。あなたも協力して活躍してください。
玉瀧坊は小田原松原神社別当のこと。酒井左衛門尉は忠次か。蔵人佐は酒井忠次の主君松平元康、駿河は今川氏真を指すと思われる。