就貴所乃御身上之儀、自岡田新八郎殿被仰越候、其郡之儀者、未何方へも不相定候間、先其地ニ有之、御世上見合尤ニ候、何方よりも六ケ敷申候由、早ゝ御注進所仰候、御国竝之儀候間、内ゝ御他国仕度候御心懸候て尤ニ候、御荷物已下、少障り者有間敷候間、可有御心安候、少も事六ケ敷被
八月四日
 井伊兵部少輔 直政(花押)

→戦国遺文 後北条氏編4550「井伊直政書状」(源喜堂古文書目録二所収小幡文書)

天正18年に比定。宛所は小幡兵衛尉と推定。

 貴所の身の振り方について、岡田新八郎殿よりご連絡がありました。あの郡のことは、まだどこへとも決まっていませんので、まずあの地にいていただき、世の流れを見極めるのがもっともです。どこよりも難しく申していること、早々にご注進と仰せのところ、御国並のことですから、内々で他国への支度をするお気持ちでいるのがもっともです。お荷物などは少しも損なうことはあり得ませんから、ご安心下さい。少しも事が難しく……(後半断か)

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