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北条氏康、某に、防備完了を賞し、那波救援に向けて迅速に先一動するよう促す

態啓候、其地普請堅固ニ出来之由、稼之段、肝要候、但、大敵可請返地形、爰元無腹蔵可有談合候、仍分端之動事如何、那波地難儀間、大途調迄者、遅ゝ候条、先一動可有之由茂因へも申越候、其方相稼、早ゝ先一動可有之候、委細河尻申候、恐ゝ謹言、

十月十五日

[宛名欠]

 氏康(花押)

→小田原市史455「北条氏康書状」(千葉市立郷土博物館所蔵原文書)

花押より1560(永禄3)年に比定。

 折り入ってご連絡します。その地の普請が堅固にできたとのこと。戦果を挙げること、肝要です。但し、大敵を迎撃できる地形を、こちらと腹蔵なく打ち合わせて下さい。さて『分端』の作戦はいかがでしょう。那波の地のことは難しく、大途の調べ(調整・調略?)は遅々とするでしょうから、『先一動』(先行しての攻撃)あるようにとのこと、茂呂因幡守にもご連絡下さい。あなたの戦果は、早々の先一動にあるでしょう。詳しくは河尻が申します。

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