猪能所へ注進状披見候、助太郎相挊付而、去三日沼田東谷押替候、取出以不慮之行、打散悉放火、人馬貮百余討捕、首打捨五十余之内、鼻験八、其外分捕等ゝ紙面見得候、誠心地好面ゝ挊之所無比類次第候、則小田原へ注進状令進上候、弥境目無油断儀簡要存候、委曲猶猪能所へ申遣候、恐々謹言、

五月七日

氏邦判

阿久沢能登守殿

→群馬県史 「北条氏邦書状写」(勢多郡目黒文書)

 猪俣能登守への報告を見ました。助太郎の功績については、去る3日の沼田東谷での押し替えで、砦へいきなり攻め懸けて撃退し全てを焼き尽くし、人馬200余を討ち取りました。首級は打ち捨てにし、『鼻験』を8つとその他略奪した物品は紙面で見ました。本当に心地よい面々で、功績は比類がない状況です。すぐに小田原へ報告書を送りましょう。境目の油断がないことがますます大事だと思います。詳しくは猪俣能登守に申し伝えてあります。

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