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今川義元、遠江国犬居領に関する天野氏権益を保障する

「(懸紙ウハ書)天野小四郎殿 治部大輔」

遠江国犬居山中内宇名・横河名職并宇名之内新田共、都合五拾貫文定納、同陣夫五人代官職事、領掌訖、然者此外山中次之所務、諸納所等之儀者、一円為新給恩所宛行也、其上百姓就及違乱者、名職令改易、新百姓可申付、縦本百姓令参府、雖及直訴不可許容、永代官職不可有相違之状如件、

天文廿一年[壬子]十二月十二日

治部大輔(花押)

天野小四郎殿

→戦国遺文今川氏編「今川義元判物」(広島大学日本史学研究室所蔵天野文書)

 遠江国犬居、山中内の宇名・横河の名主職、それと宇名の内の新田を合わせて、合計50貫文の納税額。同じく5名の陣夫と代官職のこと。承知した。このほか山中での経営上発生する諸々の収入は、全て新規恩賞と見なして宛て行なう。その上で百姓が違乱するならば、名主職を取り上げて新しい百姓を据えるように。たとえ元の百姓が駿河府中で訴訟を起こしても、直訴を許すことはないだろう。代官職は末永く相違はない。

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