今後御自身御合力被山越、委細尊書過分之至存候、誠治部大輔被散多年之鬱憤候、併被加御威力存候、満足不過之候、薫態可申入旨、能々可有御披露候、恐惶謹言、
十一月十八日「各内之中より御返事如此」
板垣駿河守殿
→戦国遺文 武田氏編「某書状写」(内閣文庫所蔵「土佐蠧簡集残篇」)
今からご自身が援軍のため山を越えられ、ご書状の詳細を拝見しもったいなく思います。本当に、治部大輔が積年の鬱憤をお晴らしになられ、そして威力を加えられまして、満足この上ありません。喜びを申し上げますので、宜しくご披露下さい。