就越国之凶徒沼田口令越山、懇言上忻入候、此砌抛是非不足、義昭早々応下知、令開陣候様、意見肝要候、氏康令出馬、可及其行候間、於上州備者、可心易候、然者、無二忠信之段感悦之至候、依上州之様、殊可被仰出候間、速可被得其旨候、謹言、

九月廿三日

義氏(花押)

那須修理大夫殿

→神奈川県史 資料編3「足利義氏書状写」

 越後の凶徒が沼田口に越山してきた件ですが、親しく申し出たことを喜ばしく思います。この際は是非も不足も擲って、(佐竹)義昭が命令に早く応じて開陣(撤収)するよう意見することが肝心です。氏康も出馬させ準備するようにしていますから、上野国の守備はご安心下さい。またとない忠信のことは感悦の至りです。上野国の様子によっては、特に申し出ていただきたいので、速やかにその旨ご了解下さい。

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