其以後無音非本意存候、仍一昨日及合戦切崩討取候頸註文水十へ進之候、可有御伝語候、其方御様躰雖無案内候、懸意令申候、此砌松次三被仰談、御家中被固尤候、是非共貴所御馳走簡要候、就者申談、近年識弾任存分候、貴趣自他可申顕候、岡崎之義御不和不可然候、尚期来信候、恐々謹言
九月廿三日
斎藤左近大夫
利政
安心軒
尾礫軒
玉床下
→戦国遺文 今川氏編2巻参考25「斎藤利政書状写」(国立公文書館所蔵古証文六)
不本意ながらご無沙汰しております。一昨日合戦に及び、切り崩し討ち取った首の一覧を『水十』へお送りします。お伝え下さい。そちらのご様子、無案内ながらも気にかけております。今回のことを『松次三』に報告し、家中の意思を統一することはもっともなことです。ぜひともあなたたちの活躍が必要です。近年の『織弾』が思うに任せていることを、あなたの意向を他より申し顕わすべきです。岡崎のことは、不和になってはいけません。なおご連絡をお待ちしております。
[note]2007(平成19)年の記事を改定[/note]
[…] 長井久兵衛書状と文面が酷似しているが、こちらが差出人を誤写したものと思われる。木曽川が戦場となっている点と斎藤利政書状が関連することから判断。 […]