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北条氏直、小幡兵衛尉に、羽柴秀吉への投降の意を伝える

今度関白殿へ出頭之儀、遠慮之旨雖有之、媒介之各手堅筋目被申候条、令同意候、今夕使衆重而申談、切組等委細明日中可相定候条、其砌始中終遂内談、可落着候、殊本国之儀妄ニ雖成来候、既出仕之上者、先規不可有異儀由候、依之先内ゝ申断候、恐ゝ謹言、

七月朔日

 氏直(花押)

小幡兵衛尉殿

→小田原市史 小田原北条2 2076「北条氏直書状」(小田原市 春日正淳氏所蔵小幡文書)

天正18年に比定。

 この度関白殿へ投降すること、色々考えるところはありましたが、間に立つそれぞれの手の者が手堅く筋目を申されているので、同意いたしました。この夕刻に使者が重ねて言うには、手順など詳細は明日中に定まるのとことですから、その時に始めから最後まで内談を遂げられて落着するでしょう。特に本国のことは分別なく決められたとはいえ、既に出仕の上は、先の決まりに異議はないだろうとのこと。これによってまず内々にお伝えします。

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