近年仮殿当職執行
一高宮 自今川殿造進、永正十八年十二月遷宮、大永改元事
一土宮 自京都、丙戌年六月セんくう、
一月読宮 今川殿ヨリ天文六十月三日遷宮、
内宮別宮仮殿、同前、
一風宮 甲斐武田殿ヨリ天文七二月廿一日遷宮、
一荒祭ハ自京都、
一月読宮同、
一二宮并 祭礼已下神事之時、自然所身軽服等之古障之子細出来候者、任先例、以来代、可勤其役之由、被仰下之状如件、
十二月廿日
大宮司殿
→静岡県史 資料編7「伊勢神宮遷宮執行先例注文写」(宮司引付)
1521(永正18)年は途中で1521(大永元)年に改元された。丙戌年は1526(大永6)年。1536(天文5)年3月17日に氏輝が卒去し、5月3日に義元が跡を継ぎ武田氏と同盟を結ぶ。天文6年に今川氏、翌年に武田氏が遷宮費用を負担しているのはこの事情による。