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去九日、至大代口松平蔵人取懸之割、被官人三日月甚五郎走廻、竹尾新次郎討捕之由、尤神妙也、弥可励戦忠之旨可申聞之状如件、

永禄五年 十一月十三日

　氏真判

奥平監物丞殿

→戦国遺文 今川氏編1878「今川氏真感状写」(東京大学総合図書館所蔵松平奥平家古文書写)

　去る9日、大代口を松平蔵人が攻撃してきた際に、被官人三日月甚五郎が駆け回り、竹尾新次郎を討ち取ったという。とても神妙である。ますます戦忠に励むように申し聞かせなさい。

[懸紙ウハ書カ]「千賀　上総介」

去九月廿九日於三州八幡一戦之刻、尽粉骨鈴一[朝岡]討捕之、殊其以後無比類相動、牛助討死、太以感悦也、至于向後、弥可励忠功之状如件、

永禄五年 十一月十三日

　上総介(花押影)

千賀

→戦国遺文 今川氏編1877「今川氏真感状写」(東京大学史料編纂所架蔵千賀家文書)

　去る9月29日、三河国八幡での一戦の際、粉骨を尽くして首級1つ（朝岡）を討ち取った。特にその後も比類なき働きをして、牛助が討ち死にした。大いに感悦である。今後もますます忠功に励むように。

一去九月廿九日於三州八幡一戦之刻、頸一本田弥次左衛門与被官中村令合討之段感悦也、弥可励忠功戦忠之旨可申聞状如件、

永禄五年 十一月十三日

　上総助書判

牧野八太夫殿

→戦国遺文 今川氏編1876「今川氏真感状写」(東京大学史料編纂所架蔵三川古文書)

　一昨月9月29日、三河国八幡での一戦の際、首級1つを本田弥次左衛門と被官中村が協力して討ち取ったのは感悦である。ますます忠功に励むよう申し聞かせなさい。