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武田晴信、秋山善右衛門尉と室住豊後守に守備方法を指示

 追而、先日調候井口へ之書状、早々可被遣歟、

大島へ之注進上披読、如文章者、従井口相揺之由候、因茲其元之備無心元候、雖然大井徒就相揺者、定而急度可引退候哉、其上之行、各遂談合、無聊爾様ニ備専用ニ候、毎事無表裏可被申談候、自何伊那郡衆更不見届人数ニ候条、悉皆肝煎不可有油断候、猶相替儀、急度注進待入候、恐々謹言、

八月十八日

晴信(花押)

秋山善右衛門尉殿

室住豊後守殿

→戦国遺文 武田氏編1 「武田晴信書状」(東京都・吉田家文書)

 大島への報告を読みました。記述によれば、井ノ口(稲葉山)から揺さぶりがありそうとのこと。そうであればそちらの防備が不安です。とはいえ大井から牽制があれば、きっと急いで撤収するのではありませんか? その手立てを各自打ち合わせて下さい。いい加減なことをせず防備に専念して下さい。常に裏表なく意思疎通して下さいますよう。何より伊那郡の衆はしっかり見届けていない軍勢ですから、しっかり監督して油断ないように。なお交代のことは必ず報告しますから待って下さい。
 追伸:先日預けた井ノ口への書状は早々に送ったでしょうか?

※室住豊後守の実名は虎光。大島は松川町を指す。

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